天野・フランソワ・美里亜01
おそらくとうの昔に忘れ去られてしまっていたと思われる(^^;)オリジナルストーリー「Super Nova」から、
主人公の星川アイリに遅れること実に12年。今二人目の戦士のイラストが描き上がりました。
この12年間。うつ病という病のため、気持ちはあってもどうしても描けなかったイラスト。それは何よりも雄弁にこの病の辛さを物語っていると思います。
実は主役メンバーの5人のラフ絵はスケッチブックに2001年の段階で出来ていました。
まさかここまで病気が悪くなるとは。そしてそんな中から曲がりなりにもまたイラストを描ける日が来るとは思いませんでした。
去年あたりから少しずつ抗うつ剤の新しい種類がやっと身体に合って来始め、何かやりたいと思った9月のこと、僕が高校の時の剣道部の先輩から「少し何か始めた方がいいのではないか?」と言う話をされたのです。最初はすごく頭に来ましたし、反発もしました。「先輩は病気の辛さが分からないんだからそんなことが言えるんです!」とけんか腰になって、携帯電話でお互い腹を割って、長時間話し込んだりもしました。
ですが、結論から言うと先輩の言うとおりだったのです。身体が動き始め時間を持て余しているのは決していいことではないと僕自身も心の中で思っていたのですから。
そこで、かかっている精神科クリニックのケースワーカーさんに相談して、近場で何か自由に活動が出来て、しかもある程度拘束力のある通所施設はないか聴いてみたのです。
すると、まさに条件に一致する施設が見つかりました。
最寄りの駅から電車で二駅。通所時間は30分ほどで、人に迷惑がかからないならどんな作業をしてもいいと言うという施設です。
自立支援カレッジと名乗っていました。
12月にケースワーカーさんと共に施設の主任さんと面談をし、年が明けて1月から通所するようになりました。
とりあえずやりたかったことは、ペンタブとComicStudioProというまんが作成ソフトで、パソコン内で作画が出来る様になることでした。
最初は慣れないペンタブと、年開けてからの一番うつが落ち込む時期にも重なり通所が滞りがちになり、「やはり自分には無理なのか…。」と絶望したこともあります。
それでも3ヶ月ほど時間が経ち、だいぶ自分の線が描けるようになった頃、施設の目標という事で、「4月の目標は何か」と言うことを書かされました。
施設の職員さんでイラストやまんがに詳しい人がいるのですが、その人に相談した結果、ここは一つ頑張ってカラーイラストを描いてみたらどうかという事になりました。その題材として選んだのが、SuperNoba隊長、天野・フランソワーズ・美里亜(ミリア)でした。
すでにデッサンが出来上がっていましたし、これなら挑戦しても何とかこなせるかも知れないと思いました。
ComicStudioProで主線をペンタブを使って描き、それをレイヤーを保持したままでPhotoshop形式で書き出して、PhotoshopCS5で彩色しました。
このあたりの詳しいやり方は友人の及川みゆきさんにメールで尋ねて、お忙しい中親切丁寧なメールで教えて頂きました。
後は試行錯誤でしたが、一応予定の4月内に何とか仕上げられたのでとりあえず良しとしましょうか。
もちろんまだペンタブに完全には慣れていないため、狭いパソコン画面での作業からプロポーションが崩れてしまったり、レイヤーを細かく分けすぎたせいで、主線の間に隙間が出来たりして、まだまだ納得の出来る出来ではありません。
それでも完成させたことには意義があると思います。
これからももっと精進していきたいと思います。お世話になった多くの方々にお礼申し上げます。