OVA「羊のうた」主題歌・「Destiny〜宿命〜」(千砂&一砂)
「羊のうた」というのは、冬目景(とうめ けい)という女性の漫画家さんの作品です。
月刊漫画雑誌『コミックバーガー』1996年1月号から、『コミックバーズ』2002年11月号に連載された作品で、全7巻の単行本が出ているそうです。
独特のタッチを持つ画風で、僕も名前くらいは知っていたのですが、それほどメディアに進出しているわけでもなく、今まであまり関心があるわけではありませんでした。
珍しくメディアに展開された作品の一つがこの「羊のうた」なのですが、長期連載があまり続くタイプの漫画家さんではないらしく、この作品以外には1本くらいしか仕上がっている長編作品はないそうです。
そんな「羊のうた」ですが、スカパーe2に加入してアニメ専門チャンネルでOAV化された作品が放送されたのを見て、その不思議な魅力にすっかり惹きつけられてしまいました。
あらすじをウィキペディアから引用してみるとこんな感じです。
幼い頃に母親を亡くした高城一砂(たかしろ かずな)は、父親の友人である江田夫妻に預けられた。それ以来、一砂は父親に会うことなく江田夫妻の下で育ち、高校生になった今では正式に江田夫妻の養子になるという話も出ている。小さい頃の夢をよく見るようになったことを除けば、一砂は特に変わりばえのないごく普通の高校生活を送っていた。
そんなある日、一砂は同級生の八重樫葉(やえがし よう)の腕についた血を見て、奇妙な感覚に襲われる。そして、その感覚に導かれるようにかつて両親と暮らしていた家を訪れ、実の姉である高城千砂(たかしろ ちずな)と再会する。
そこで一砂は父の死を告げられ、高城家の「病」の事を聞かされる。その病とは吸血鬼のように発作的に他人の血が欲しくなり、理性をなくして他人を襲うという奇病であり、千砂自身もその病に冒されていた。この病は一砂にも発病する可能性があるが、男子は発病する確率が低い為、父・志砂により江田夫妻のもとに預けられていたのだという。
だが、既に一砂は発病していることを感じていた。一砂は再び千砂のもとに訪れ、そのことを打ち明ける。千砂は一砂に発作止めの薬を渡すが、変化を認めることを恐れる一砂は発作止めの薬を飲もうとしない。それを見た千砂は、自らの手首を傷つけ一砂に血を与える。
同じ病に苦しみ、自殺した父の面影を追い求め他人を遠ざけて生きる千砂と、大切な人たちを守るため他人を遠ざけようとする一砂。 やがて2人は寄り添うように2人暮らしを始める…
というものです。
「吸血」という血なまぐさい要素が重要な位置を占めているにもかかわらず、派手なアクションがあるわけでもない、ヴァンパイアハンターなどといった強敵が現れて苦しめるわけでもない。ただ自らに現れた血を欲する病に怯えながら、千砂と一砂の姉弟がひっそりと生きていく様子を淡々としたタッチで描いたもので、特にこれといって見せ場があるわけではないんですが、その二人の姉弟の生きていく様子がなぜが強く、印象深く、そして悲しく僕の目に映りました。
HDDに録画していたのでDVDを買う必要はなかったのですが、スペシャルボックスというものが存在していることがわかりました。
放送されたのは4巻のDVDを2話ごとまとめて放送した通常のDVD版ですが、スペシャルボックスでは、冬目景の原作コミックのOVA版を、杉井ギサブロー監督が再編集したディレクターズカット版のBOX。前後編で構成される本編収録ディスク2枚に加え、特典ディスク、サウンドトラック、ドラマCD全3巻もセットにした豪華版。ライナーノーツも封入(ウィキペディアより)というので見てみたくなって、アマゾンで探したところ、定価18,900円のものが5,000円台で中古で手に入ることがわかって注文しました。昨日(2009.6.16)の夕方届いたのがそれです。
この作品は実写化もされています。まだ見ていませんが、それもDVDを入手して持っています。
下がその写真です。