S.I.C.仮面ライダー響鬼 マジョーラ塗装響鬼・轟鬼

平成仮面ライダーシリーズの中でも異色作と言えるのが仮面ライダー響鬼です。2005年1月30日から1年間放送されたものですが、仮面ライダー(もともと平成ライダーでは主役ヒーローのことをこう呼ぶのは珍しいのだが)というよりも、修行によって超人的な力を得た鬼と呼ばれる者たちが、妖怪変化を退治していくという物語です。

平成仮面ライダーシリーズでは多くで採用されている機械的なアイテムを用いて変身する装着型ではなく、鍛え上げた体を変質させ「鬼」に変身するという、「異形」の面を強調している。更にキックが必殺技ではない、ベルトが基点の変身ではない、複眼のない目無し(紅以降はゴーグルになる)のマスク、「変身」の掛け声がない、主役がバイクを所有せず、サポートメンバーが運転する乗用車で移動する等、およそ従来の仮面ライダー的な要素を廃した異色作です。

後半こそ主役の響鬼(ヒビキ)が大型バイク「凱火(がいか)」という、VALKYRIE RUNE(ワルキューレ ルーン)という2003年 第37回東京モーターショーに参考出品していた車両をベースとしたバイクに乗るようになるが、それほど目立ったバイクアクションをするわけではありません。

主役には従来の若手俳優ではなく、役者として著名で尚且つ当時33歳の細川茂樹が起用され、俳優本人・役の上でも最年長の現役主役ライダーとなりました。しかし当時細川氏は、NHK大河ドラマ『義経』の撮影と並行していたためスケジュール調整が難しく、前半は主人公としては出番や活躍が少ないものとなってしまったそうです。

内容としては、『アギト』以降、シリーズの特徴となっていた多くの伏線を散りばめた難解複雑な謎解き要素は本作では廃止され、代わりに作品の重要人物である少年・明日夢(あすむ)の成長譚が本作の物語の最大の特徴となっています。

怪物退治をする鬼は、、「楽器」をモチーフとする武器を駆使して妖怪変化を退治します。

主人公のヒビキは変身音叉・音角(へんしんおんさ・おんかく)を使用することで戦闘形態に変わり、音撃鼓・火炎鼓(おんげきこ・かえんつづみ)というベルトのバックル部分が変化する太鼓や、それを叩く音撃棒・烈火(おんげきぼう・れっか)などを武器にしています。

鬼となったヒビキの体色はマジョーラという特殊な塗装によって表現されており、光りの当たり方で、まるで玉虫のように色を変えます。

今回紹介するのは、そのマジョーラ塗装を実際にフィギュアにも応用したもので、市販品ではなくイベントや雑誌の誌上限定販売品のです。

もともと響鬼は通常版を持っていたのですが、マジョーラカラーのものも欲しくて、ネットオークションを通じて手に入れ、2007年の5月20日頃に手に入れています。通常の紫に塗られた一般のものより約十倍塗装費用だけでかかるそうです。

当然けっこうなお値段がしましたが、登場する鬼の中でも若手でギターを武器にするトドロキ(轟鬼)というキャラクターのマジョーラカラーバージョンを、たまたま昨日(2009.4.16.)中野のまんだらけを歩いていて見つけて思わず買ってしまったんです。

値段は5,000円ほどでしたが響鬼ほど高くはなかったのが買うきっかけになりました。ホビージャパン誌上限定販売品だそうです。

これがマジョーラカラーの響鬼(右)と轟鬼です。基本的なカラーは響鬼が紫がかった色、轟鬼は緑色なのですが、マジョーラカラーのせいか響鬼は正面から光を当てると実物よりも青みがかって見えます。

ちなみに以前撮影したノーマル響鬼とマジョーラ響鬼とを並べるとこんな感じです。

右がノーマルの響鬼。左がマジョーラの響鬼です。
当時はまだカメラも今の一眼レフではなく、撮影する際もフラッシュを焚いてしまっているのですが、普通に紫色をしたノーマル響鬼に較べて、マジョーラ響鬼の方は青味がかった複雑な色をしています。


今回撮影してみたマジョーラ響鬼です。フラッシュは使わず撮影用のライトを当てて撮影しています。
全体に蒼っぽいのは同じですが、今回は音撃棒・烈火を振りかざしているポーズなので光りの当たり具合によって腕のあたりの色が変化しているのが見て取れます。

光を抑えて撮影してみました。ちょっと分かりづらいんですが、マジョーラ効果は一層顕著に出ています。


こちらは轟鬼。全体が緑っぽいのは響鬼と違いますがやはりマジョーラカラーになっていて光りの当たり具合で色の変化が出ています。