Get Ride! アムドライバー
その1「アムドライバージェナスDX」

このところ様々なフィギュアを紹介してきたが、昨今のフィギュアの進化には目を見張るものがある。
その完成度の高さはある意味芸術の域に達している。

ところがもともとミクロマンのようなフィギュアはポーズを付けて飾っておくのではなくて、いじくり回して、変型合体させて、遊び倒すものである。

今日はそんな原点に返ったフィギュアを紹介したい。

『Get Ride! アムドライバー』(ゲットライド!アムドライバー)は、2004年4月5日から2005年3月28日までテレビ東京系で放送されていたスタジオディーン制作のアニメ及び、コナミから販売されていた番組の玩具シリーズの名称である。

実際にアニメを見たことはないのだが、未来の地球を舞台に、機会生命体「バグシーン」の襲来に対して、科学技術を結集して生み出した、強化服「アムジャケット」を着装する「アムドライバー」と呼ばれる戦士達が戦っていくというアニメだそうである。

かなり政治的な大どんでん返しや、様々な人間模様が描かれて人気になったらしい。

実際には当時「超星神グランセイザー」という番組を皮切りに男児向きのキャラクター玩具の参入を図っていたコナミが、別枠でロボットアニメを展開させようとして、「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」などで取引関係のあったNAS(株式会社日本アドシステムズ・アニメ製作、キャラクターマーチャンダイジング(消費政策)専門の広告代理店)に接触を図ったことから企画がはじまったらしい。

当時NASは原作付の作品の実績しかなく、NASにとってもはじめてのオリジナル作品になった。
様々な企画検討の結果、ロボット物ではなく、パワードスーツを着た人間が、メカに搭乗し、変形・合体することで人がメカを“着込む”コンセプトを持った等身大ヒーローとして展開されることとなったそうである。

ストーリーに興味のある方はホームページを参考にしてもらうとして、ここでは玩具のことのみについて扱っていく。

当時としては非常に質の高い玩具が多数販売され、人気もあったという。

放送終了後も玩具は人気でありかなりのプレミアがついているといわれているが、実際中古品だとそれほど入手困難というわけでもなく、500円から1200円くらいでオークションで手に入れることが出来た。

実際オンタイムの時にいくつか買って持っていたのだが、主役の人形の足首の関節が折れてしまったことで、まったく変型合体等のアクションが出来なくなり、いつの間にかばらばらになって、部屋の片隅で眠っていた。
僕が持っていたものは部品も少なく、ジャンク品にしかならないが、予備の部品取り用に使えるのではないかと思っている。

今回紹介するのは、『アムドライバージェナスDX』。主人公キャラクターのジェナス・ディラのアムジャケットとドライバーギア・ジェナスVer.がセットになったものである。

まずは素体のジェナスのアムジャケット。

スマートな強化服という感じである。設定ではアムジャケットの全身に張り巡らされたアムファイバーにアムエネルギーを通すことで、強力なパワーを得られるとされている。

背中側。黒く見える多くの点はほとんどネジ穴。背中や腰のいくつかが強化武器を装着するジョイントになっている。


上半身のアップ。ヘルメットの一部にはクリアパーツが使われていて、宇宙服のようなイメージである。
関係ないがこの部品はよく取れる(^^;)。昔持っていた方はそんなことはないので個体差だろうと思う。


アムドライバーギア装着後の姿。うむ。かっこいいぞ。
ジェナスはソードを使った接近戦闘を得意とするので、アムドライバーギアもそれに特化している。
右手の150(ワンフィフティ)と呼ばれるソードの威力は絶大だそうだ。


さすがに現在のフィギュアのような様々な関節の固定機構が当時は無いのでポーズを保持するのは難しい。
150を持つ右手はかなり関節にゆるみが伺える。


アムドライバーギアフル装備の背中側。なんと150を3つもラックにセットすることが出来る。
このキットに含まれる150は3本で、そのうち一本を右手に装備しているのでラックのスペースは1つ余るはずだが、以前に持っていたものを使ったので背中のラックも3本フルに装備している。


ラックを外したところ。腰の部分に取り付けられているのは2対の腰ナイフ。芸が細かい。


ライドボードというアムドライバー専用の移動ギアも付属。サーフィンのようにして使うらしい。
なお手は開いた状態に交換してある。


ライドボードは盾や武器としても使用可能。ライドボード背面のジョイントで腕に固定するが、きちんと手を握り手にしてハンドルを持つようにしてあるのがおもしろい。


ライドボードの先端は伸ばすことが出来る。「アタックモード」と言うらしいので、これで攻撃するのだと思われる。

基本的なキットでも、いろいろと遊べるのがこの玩具のいいところ。
後2つほど大型のメカを安く手に入れたので、またレポートしてみたい。