聖闘士聖衣神話EX レオのアイオリア
2011.10.15.バンダイから、聖闘士聖衣神話シリーズ新ブランド、聖闘士聖衣神話EX第二弾「レオのアイオリア」が発売された。前回のサガの発売から2ヶ月だからかなりのハイペースである。12月にはアリエスのムウの販売も決定している。
今回販売されたレオのアイオリアは実は聖闘士聖衣神話シリーズの黄金聖闘士第一弾である。その販売は7年半も前2004年4月にさかのぼる。
初期に発売された商品は、後のものと較べて造形などの点で大きく劣ってしまう場合が多い。
シリーズが続いている間にも時々刻々と技術は進歩しているのだから仕方のないところだが、それを補うために、聖闘士聖衣神話にはAPPENDIXと言うものがある。
これは胸像の姿をかたどったものなのだが、顔や上半身のアーマーなどが聖闘士聖衣神話本体に装着されるというもので、レオのアイオリアは2008年2月にAPPENDIXが発売されている。
ところがこのレオのアイオリアに関してはAPPENDIXが再販されることがなかったらしく、もともと1890円の定価なのが、ネットオークションで異常なまでのプレミアが付き、8000円以上になる事すらざらにあった。
それにだんだんAPPENDIXに対するコストもかかるようになり、アイオリアの兄、サジタリアスのアイオロスはAPPENDIXだけで4000円くらいの値段になったそうである。
これでは本体一体が丸々買えてしまうではないか。丁度この時期にもう一度黄金聖闘士のシリーズを根本から見直して見よう、というのもどうやら聖闘士聖衣神話EXシリーズの開発・販売につながった伏線の一つだったようである。
前置きが長くなったが、そろそろ聖闘士聖衣神話EX・レオのアイオリアをじっくりと見てみたい。
まずはパッケージから。
黄金聖闘士の中でも1,2を争う実力派の聖闘士にして、逆賊の汚名を着せられた兄アイオロスの汚名をそそごうと一度はアテナ・城戸沙織に拳を向けるも兄アイオロスの魂の宿ったサジタリアスの聖衣を纏った星矢の前に何が真実かを知り、あらためてアテナに忠誠を誓いサンクチュアリに戻った彼だが…。
と言うストーリー展開は十二宮編でも大きな山場になる。
そのスタイルはシンプルながら黄金聖衣を代表する力強いデザインに仕上がっている。
続いてオブジェ形態に組んだものを撮影した。
力強い獅子のオブジェである。
これを聖闘士聖衣神話シリーズと比較してみると違いがよくわかる。
1枚目の写真は右が神話、左が神話EXである。見てわかるとおり後ろ足の曲がり方が逆になっている。これは神話EXがより原作の聖衣分解装着図に忠実に作られているせいである。プロポーションは神話EXの方がよいが、個人的にはもっさりしている神話のオブジェもライオンらしくてけっこう好きである。
2枚目はそれぞれのオブジェの前に素体のフィギュアを立たせたものである。神話EXはあくまで聖衣を装着したまま可動性とプロポーションを両立するために、素体自体はあまり人間らしいプロポーションではない。
そしていよいよ聖衣装着!
左が神話、右が神話EXである。スタイルの違いは一目瞭然である。
ジェミニのサガと同じように頭一つ長身ながら手足は細く、頭は一回りも小さくなっている。
そしてなびくマントの質感はやはり硬質プラスティックの三枚重ね構造が布製では出せない躍動感を出している。
また、APPENDIX装着時のものとも較べてみた。
左右が入れ替わってしまったのは単なるミスなのでお許し頂きたい。
幸い僕はAPPENDIXを定価かそれ以下で手に入れることが出来たのでラッキーだったが、このAPPENDIXは非常に造りが難しく、一度分解すると本体に装着するのには非常な手間暇がかかる。
そのため実はこの写真の方がオブジェ形態よりも前に撮影してある。
このAPPENDIXによって、かなり見栄えのする姿にはなったのだが、素体から作り直した神話EXと較べるとやはりまだもっさりした感じが残る。
ここからは神話EXの独壇場。様々なポーズや表情をご覧頂きたい。
敵の攻撃を身じろぎもせず片手で受けるアイオリア。目をつぶった表情と、右腕のしなやかな可動が黄金聖闘士の余裕を演出している。
アテナの禁じた究極の闘法・黄金聖闘士が三人がかりで放つ「アテナエクスクラメーション」。『EX』のブランド名にもなったこの闘法のポーズも差し替え無しで再現できる。ちなみに本編ではハーデス十二宮編でアリエスのムウ、スコーピオンのミロとともに放った。
アイオリアの必殺技・『ライトニング・プラズマ』。アイオリアは他の黄金聖闘士のように特殊な技は仕掛けてこないが、その光速の無数の拳は何よりも正当派の黄金聖闘士にふさわしいと言えよう。
この拳を放つときには胸アーマーを一回り小さいものに交換してディスプレイする。
前回神話EXジェミニのサガのレビューを書いたときに、その可動性とプロポーションのすばらしさに驚かさたが、今回のアイオリアは「飾ってもよし」というのが付け加えられたと思う。
ますます進化を遂げていく聖闘士聖衣神話EX。次にはどんな驚きが待っているのだろうか。